まだ景気の良い時代に佐川の下請けで儲けて、仲間と会社を作った。
同じように一匹で下請けをやってた人たちを組織して、20人くらいの人を動かしていた。
同業者の中でも桁の違う売上げを誇って有名になったもんだよ。
ウチで仕事をしたいって人が、他業者からどんどん流れてきて、最大の時は40人くらいいたかな。
でも、ちょうど今くらいの時期だった。
下請けさんの一人がある日、過労で仕事場で私の目の前で亡くなったんだ。
そっからだね。お金儲けしか眼中に無かった私が、
生き方ってなんだろうって真剣に考えるようになったのは。
元請に呼び出されて「人間らしい生活をしなさい」って説教されて、
「遺族に訴えられないように手回しを怠るな」って言われて。
そりゃそうさ。朝は5時から夜は11時まで365日お休みも無く働いてたんだもん。
亡くなった人だけじゃない。私もそうだった。
代わってほしくても私の代わりが務まる人はいなかったし、
20人とその家族の生活を背負ってるし、
「もう一生この生活から逃れられない」って思ってたから、
辞められた時はホントに嬉しかったねぇ。
もうお金なんか要らない。
こころが震えて喜べることをして生きていきたいって思った。
若い時は、時給で仕事をするなんて、時間を切り売りするようで馬鹿にしていたけど、
今、アルバイトしながら、
「内容に関わらず時給がもらえる有り難さ」とか、
「会社に行くだけで仕事がある有り難さ」とか、
「日曜日には仕事を忘れてお休みできる有り難さ」とか、
ヒシヒシと噛み締めて喜べるんだよね。
普通の人には当たり前のことが、私にとっては当たり前じゃなくて、
それだけで幸せを人一倍感じることができるんだよ。
貴重な体験をした。本当にそう思う。
石井さん、ありがとう。
あなたのお陰で今がある。
もう一度こころからご冥福をお祈りします。
その運送屋時代にね、誹謗中傷の怪文書バラ撒かれたり、脅迫状も、内容証明郵便も、会社の乗っ取り計画も、一通りはリアルに経験しているんですよ。はい。
— 山本かっぱさん (@shirayuri_kun) 2013年3月2日
0 件のコメント:
コメントを投稿